成人の裁判所には、更生に向けての対応が必要であるかどうかを考えてくれる人がいない

未成年が犯罪行為をしてしまった場合には、成人とは異なる方法で裁かれます。現在では、裁判員裁判の制度もあり、裁判が少し身近な存在になりつつあります。

成人と未成年の違いは、判断能力の部分であったり、更生の対象ということだと考えていますが、成人は更生の対象ではないというのが、少年犯罪、少年院の内容を見ていると感じます。成人であったとしても、更生はしていただきたいと、本当に思います。年齢関係なく、更生は求められているもんであると思いますし、必要であると個人的には思います。

少年事件では、どの程度の更生が必要なのかなどを評価するスタッフがいるそうで、調査をしっかりとした上で、審判が行われるそうです。

その事例が次の通りとなります。

成人の犯罪は裁判で裁かれるが、少年事件を裁くのは審判である。

(中略)

17歳のCとDが、まったく同じ30万円のバッグを盗んだとする。しかも、手口も同じで、警察で捕まったのも初めてだとする。

この二人が家庭裁判所に送致されたとしよう。結果は同じになるだろうか。

これは、同じ結果になるとはかぎらないというのが正解である。

Cはきちんと学校に通っており、学校生活や家庭生活にも大きな問題はない。たまたまガールフレンドの歓心を買いたくて、バッグを盗んでしまった。一方、Dは学校にも行っていないし、仕事にも就いていない。家にはほとんど寄りつかず、もっぱら暴走族のたまり場で生活している。犯罪もいままで見つからなかっただけで、じつは万引きをくり返しているとしよう。

CとDには同じ対応でよいだろうか。よいはずがないと考える。問題の深いDには、それなりの更生に向けての対応が必要であろう。こう考えるのが少年事件がある。

では、成人の刑事事件でも、このようにその人物に必要な対応を考えればよいと思う人もいるかもしれない。しかし、成人の裁判所には、そのようなことを調べる人がいない。だからそのような対応はできないのである。

家庭裁判所にはその人の生活実態やものも考え方など、非行の背景と非行の重さを考える専門的なスタッフがいる。

新版 Q&A 少年非行を知るための基礎知識――親・教師・公認心理師のためのガイドブック』(著者)村尾 泰弘 p.20

少年事件の審判方法の解説なのですが、気がかりなのが「成人の裁判所には、そのようなことを調べる人がいない。だからそのような対応はできないのである。」という内容になります。コストの問題なのでしょうか。テンパってしまって、真実や、本心とは異なる内容を証言してしまった場合だってあると思います。その場合にはそれが反映されてしまうのではないかと思うと、ゾッとします。能力検査はあると思いますが、グレーの人だって多いのが現実ですので、公平な裁判としてできているのかと言えば難しいのではないかと思います。

成人の裁判であっても、背景や、重さを公平に考えるべきではないかと思いますし、刑務所も、少年院と同じように、更生をするプロセスがあって欲しいと切に願います。どうして、このような形態になってしまったのか、何か歴史的なことが分かったら、ご紹介したいと思います。

現代では、この行為は差別に値するのではないかと、個人的には思っています。犯罪者は当然だと思う方はいるかもしれませんが、加害者は、もとは被害者であることが多く、同じ人間で、法に触れる行為をしてしまったという違いなだけであると、思っています。

作成者: Tangoo

どうして人は罪を犯してしまうのか、その原因を知るために、本を読んだり、旅に出て、見たり聞いたり、人に合ったりしています。そこで、学んだこと、知ったことをブログにしています。

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