社会で生きていくために、本当の自分を隠して、人間と接することは、めずらしいことではないと思います。
ですが、心理学的には、本当の自分を抑えることによって、かえって自分が出てしまうという事態が発生してしまうそうです。
本来の自分を抑制しようとすることで、かえって本来の自分が漏れて出てしまう場合があるということです。
次のライブについての交渉をしているマーカスにも、内向型の特性がわずかに漏れることがあります。たとえば、強気な口調がわずかに途切れる瞬間や、相手の弁護士の目を見る視線が微かにそれる時などです。
家族に優しく接するという決意をしたステファニーも、娘が孫につけようとしている風変わりな名前を少々きつい文章でたしなめるメールを、夜遅くに送ったかもしれません。
『ハーバードの心理学講義』ブライアン・R・リトル(著) p.100
私の例えばは、彼氏に嫌われないために、本当の自分ではなく、理想の自分を演じて接していると、いつの間にか自分が出てしまい、「こんなはずじゃない!」と自分を責めたり、彼氏に「ごめんなさい」をしたりする状況でしょうか。
本当の自分の性格に反した行動をとると、拒絶的な反応が現れるのかもしれません。人間は、自分は自分でありたいという気持ちが必ずあって、それを表現しないと自分ではいられないのかもしれません。