アップルは商品を売らずに売っている

売らずに売る技術 高級ブランドに学ぶ 安売りせずに売る秘密』では、アップルについての戦略も紹介されていますので、ご紹介します。

 

「お客様は体験を求めてアップルストアに来店され、その分、プレミアムを払ってくださるわけです。この体験は様々な要素から成り立っていますが、たぶん一番大事なのは––ほかの小売業でも同じことが言えるはずだと思いますが––スタッフが売ろうとしないことでしょう。アップルストアでは、お客様とのつながりを作りたい、人々の暮らしを良くしたいと考えています」p.279

 

個人的に感じたのは、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどに入っているアップル商品売り場と、アップルストアの違いは、声をかけてこないということなのかもしれないと思いました。

あとは、アップルストアでは、定期的に、かなりの頻度で使い方セミナー的なものも開いています。そこで商品をより理解してもらい、より快適に使ってもらう工夫がなされ、そこに集まった人たちともコミュニティーができる機会にもなります。

ヨドバシや、ビックカメラだと、何かお探しですか?など、聞かれて、「いえー」と答えると、スッと離れ、遠くから監視されている感じがします。

アップルストアだと、むしろ説明を聞きたい人たちが次々に、スタッフに声をかけ、自分の元にやって来るまで、店内で順番待ちをすることが、私の経験だと多いです。

声をかけるのが、逆ということではないかと思います。

スタッフも多いのに、監視されている感じもなく、心置きなく商品に触れることができます。触れた段階で、いろいろな疑問も浮かび上がるので、そのことについて、根掘り葉掘り聞くこともできます。

アップルストアのデザインも、重厚感があり、ギャラリーのような商品の配置に、心を奪われます。情報がごちゃごちゃしていないのも、個人的には、重要な要素ではないかと思います。

アップルを売る販売員は、最高の商品を売っているので、必死にならなくても、お客様からきてくれますし、アップルを好んで買ってくれている人は、次の商品も楽しみに待ってくれているというファンであることが多いです。

人々の暮らしをよくしたいという気持ちが、アップルのコンセプトになっており、それが、お客様に伝わっている結果なのだと思います。

 

アップルストアの従業員は自分で考え、行動する「ジーニアス」と呼ばれているのです。

アップルストアの定員さんは、とても給料が安いと聞いたこともあります。正社員の方と、パートの方、外国人、日本人、年齢も幅広く見受けられます。

この方々が活き活きと働かれているのは、自分で考え、行動するということが許されていることである(自分の判断で行動できる権限を与えられていることである)ということで、自分の工夫、選択によって接客することができるので、自分らしく働くことができるというのは、お給料が安くでも、モチベーションが、勝手に上がっていくということであると思います。

 

ジーニアスバーの役割は、コンピューターの修復ではない。顧客とのつながりを修復することだ。p.277

商品を通して、顧客と出会い、つながりを強くしていき、信頼してもらい、それがまた商品を購入してくれることにつながることになる。それが、結果として売り上げにつながっていくという流れになるのだと思います。

商品を売るためには、売る人が重要になりますが、必死に売っているのではなく、それぞれの従業員がそれぞれらしく働いていることで、活き活きと商品の良さを教えてくれるという好循環が生まれているということなのだと思います。

 

<参考書籍>

売らずに売る技術 高級ブランドに学ぶ 安売りせずに売る秘密

 

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作成者: Tangoo

どうして人は罪を犯してしまうのか、その原因を知るために、本を読んだり、旅に出て、見たり聞いたり、人に合ったりしています。そこで、学んだこと、知ったことをブログにしています。

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