『犯罪学研究 -社会学・心理学・遺伝学からのアプローチ-』(P.134)では、犯罪と遺伝について書かれています。
いかなる行動障害も遺伝子によって完全に決定されるという可能性はきわめて低い。(中略)「子どもの攻撃性が非遺伝的な原因から生じることはあるか」に対する答えが「Yes」であることは自明であろう。
環境的原因が存在するという堅実なエビデンスが、行動遺伝学的研究によって示されているのである。
また、“メタ分析やレビュー論文によると、反社会的行動における母集団差異に対する共有環境の影響の推定値は、約15%〜20%である”という記載もしている。
“共有環境の影響度を、「遺伝−環境の相互作用」によって、殆ど全ての人間の行動は説明されることを考えると、直接的な環境要因が、反社会的行動の発生の20%程度しか影響していない、というのは驚くべき事実といえよう。”という確信についた内容も紹介してくれています。
『犯罪学研究 -社会学・心理学・遺伝学からのアプローチ-』の本に記載されている内容を見ていくと、上記の通り、結局のところ、遺伝的なことが犯罪に関係しているのかどうか?ということについて、研究的にはっきりしたことが明確になっていないということが現状(2013年)のようです。
ですが、個人的には、遺伝的な原因はなく、環境要因ではないかと思っていましたが、この環境要因が20%しか影響していないのですから、この考えでいくと、じゃあ遺伝子なの?と思ってしまいますが、遺伝子での影響も極めて低いのですから、じゃあ第3の影響ということではないかと単純に思っている状態です。
答えが分からないというのは、答えを探したくなりますね。
他の本を読んだ際に出会えるかもしれないので、その時には記載したいと思います。
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