アルフレッド・アドラー氏の考え中には、同感することが多いです。
人の心理は物理学とは違う。
問題の原因を指摘しても、勇気を奪うだけ。
解決法と可能性に集中すべきなのだ。
アルフレッド氏は、よく「勇気」という表現を使用します。
いや、原文が分からないので、本当は違うのかもしれません。
勇気をくじく行動とは、相手の問題探しをしてダメ出しをすることであり、原因究明の名の下に、失敗した者を吊るし上げ、責めたてることです。
昔の日本の教育方針でも、相手を叱る時には、みんなの前ではなく、個室に言ってから行うべきであるとしている。
どの学校でも、先生はこんなに丁寧にはしてくれないのが現状です。先生だからこそ、みんなの前で叱ることが、本人のためになると思っているのかもしれない。
この方法をとることで、居場所がなくなり、グレてしまうということを知って欲しい。
子どもや部下のできていないところを指摘することで、問題の「原因」を明らかにし、その後に解決策を考える。
これまで彼らが学んできた「物理学」の法則にのっとった解決法を、そのまま人間の心理学に当てはめようとしているのです。
誰しもが、問題を抱えている不完全な存在が人間であるが、それが、個性なのですから、性格や、中身をあーだこーだと叱ることは、人権問題となる。
表現されている方法が問題の原因であるということになるので、どこのあたりが物理学なのかも不明だが、心理学でもないのではないかと個人的には思う。
ひとりひとりを尊重するという、道徳心ではないかと思います。
学校だから時間がないという理由で、人を傷つけることは許されることではないと思います。
原因究明に割く時間をゼロもしくはほんのわずかにして、解決法を考えることにほとんどの時間を使うこと。可能性に集中すること。
それが勇気づけにつながるのです。
問題点が分からなければ、解決策も考えられませんが、前向きに、これからどうしていこうかと、一緒考えて、答えを出していくことが、本当の問題解決であると、個人的には思います。
どうすればいいのかが分かれば、迷うことなく進むことができます。未来が明るくなり、努力する方法が分かります。ただ叱るだけでは、グレてしまい、やる気もなくなってしまうので、最悪な方法であるということが分かります。
これは、子どもだけではなく、大人に対しても同じことだと思います。
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