「nido guastallaの内部〜0歳児の部屋〜」からの続きになります。
タイトルには3歳児と書きましたが、たぶん3歳児だと思いますにしておきます。
この風景は、他の保育園にはない光景ではないかと思います。年が始まるときに、3園をまとめているペタゴジスタの方が、プロジェクトを決め(決め方は色々あるそうです「レッジョ・エミリアの保育園は、建築から美にこだわって造られている(インタビュー・レポート)」も参考にしてください)、それに沿って、一貫した活動をしていきます(していないこともあります)。
写真の様子は、大人と、数名の子どもたちで、話をしながら、物事について見つめている、考える対話の時間になります。
レッジョアプローチでは、少人数で活動することによって、刺激をし合いながら、集中して物事に取り組めるとして、各保育園で、このような取り組みが行われています。
それを記録したのがドキュメンテーションになり、それを、保護者の方、他の子どもたち、地域の人と学びを共有することによって、コミュニケーションツールとなり、また、新しい発見にもなっています。
この様子を見ると、上に貼ってある写真を見ながら、活動の内容を振り返っているのかもしれません。この保育園での今期のテーマが「表情」ということでしたので、もしかしたら、写真の表情を見て、思ったこと、感じていることをなどを話していたのかもしれません。その内容を、大人が書き留めます。
そして、この記載した内容をドキュメンテーションにするのは、みんなが午睡している間に書いているということもインタビューで分かりました。
ここは、日本も一緒ですね。
保育室の環境設定の部分では、鏡があるということがありますが、白と黒というのも、レッジョアプローチでは、有名です。イタリアという国自体が、色に対してフォーカスを当てている文化なので(ファッション業界など)、色に対してのアプローチが存在しているのではないかとも思っています。
ところどころに、大人が仕掛ける環境に対して、子どもたちが気付き、どのように活動するのかということも学びですし、予想外の展開になっても、それも学びとなり、毎日が学びの連続となります。大人は、その瞬間を見逃さずに、見守り、大人も気付くことができるかというのが、どの国も課題になるのではないかと思います。
どこも同じだと思いますが、学びを深めていけるための大人が余裕を持てる職場環境が、最も重要ではないかとは思ってしまいます。いえ、もちろん、子どもが活動しやすい環境があってこその、学びなので、子どもを第一に考えることは最もですが、同じくらい、大人の教育環境を整えることも考えたいことであると、いつも思っていることです。
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