ネウボラシリーズ⑤では、核心を突く内容となっています。
フィンランドでは、このネウボラの制度は、当たり前のサービスとして定着をしているそうで、なんとも羨ましい話です。
乳幼児の心身の発達は、どうしても、その子に関わる環境によって決まってきます。
母親はもちろんですが、家族関係のコンディションによっても、大きく影響を受けますので、その時、この時期に、どのように働きかければよいのかということも、ネウボラでは教わることができるのだそうで、是非とも、教えて欲しいと思ってしまいます。
子どもの幸せは、家族、周辺の関係性に大きく関わるということで、ネウボラでは、子どもにとって、重要なことを、母親だけではなく、家族全員を対象にして、総合健診が行われるそうです。
総合健診では、以下の内容が確認され、総合的に診断されます。
・子どもの健康と、家族全体の状態についての親の思い
・自分の健康と家族全体の状態についての子の思い
・親の健康と家族全体についての保健師と医師の所見
・子どもの健康と家族全体についての保健師と医師の所見
・保育園、学校での子どもの様子についての教員の意見
日本では、これをやってくれるのは誰もいないような気がします。
総合的に考えるのは、子どもの両親であったり、祖父母ではないだろうか。しかもしれが、考えが偏っていて、専門的な知識がない状態となることもあり、結果的に、子どもの幸せとはほど遠くなってしまう。
私の言葉は、子どもの幸せばかりを言ってしまっているが、理想は、家族みんなが幸せであることである。
ネウボラの素晴らしいところは、家族の幸福度も、総合的に評価をしてくれるということである。その評価によって、これからのフォローアップや、ニーズに応じたアドバイスを行なっていくので、的確性があります。
また、発達的な問題があるのではないかと診断、相談があった場合には、特別なサポートのための個別の支援計画を作成していくのだそうです。
家族だけではなく、学校との連携、保健師との連携もするので、子どもを中心として、家庭の問題も明るみに出てくるとも思われます。その問題に対しても、子どもを通してスムーズに解決に導いてくれるという窓口であり、総合的にケアをしてくれるのが、ネウボラという機関ということです。
犯罪抑止という面でも、ありがたい機関であると改めて思います。家族が幸せであれば、犯罪が起きる率がかなり減るという持論があるので、DVや、マルトリートメントについても、家庭内の問題と、軽視することができなくなっている現状があるので、この問題に入り込めるのは、警察ではなく、ネウボラなのです。
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