教会は懺悔する場所だけじゃない

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イギリス人はどう遊んできたか「遊び」の社会史―娯楽に見る貧富の格差』の中で、気になった内容を、ぶつ切りに紹介していきます。

 

イギリスの娯楽の歴史上、いつの時代も、教会は、貧しい者の擁護者であったのだそうです。

宗教革命が勢いを増すにつれてピューリタン的な要素が娯楽と怠惰を同一視して非難したが、それとても聖職者多数の見地になることはなかった。

遊びは、非生産的であり、働く者にそれが許されるのは厳格に節度をわきまえているときだけだという意味以外では、誰もピューリタン[※1]の言い訳を信用しなかった。

中世の教会は、神聖不可侵な場所ではなかった。人々が集まれる大きさの場所は、教会のほかになかったので、そこにはいろいろな催し物が行われた。

境内でのダンスをすることは普通だった。教会でゲーム(ボウルズ[※2])をすることは認められていたが、中庭は使われていなかったということである。

日本人には、教会という存在に、馴染みがないのだが(少なくても私は)、教会は、お祈りや、懺悔をする場所だけではなく、人々が遊ぶためにも集まっていた場所だと分かると、とても近い存在に思えてきました。

 

英国の年代記作者であるマームズベリー氏は、1125年頃に「イギリス人は蓄財よりも浪費を好み、酒盛りは夜通し続くことが多い」と書いたのだそうだ。

様々な人物について、書いており、そのなかで、パーキンという人物を「どんな結婚式にも出かけていき、歌ったり踊ったり、店にいるよりも居酒屋に行くことが好きだった。」という記録を残している。

このときハッと思ったのは、ドラクエをプレイしていると、居酒屋(パブ)に行って情報収集をすることが多かった記憶がある。これはFFも同じことが言える。

昼間でも関係なく、居酒屋に人が賑わっていて、みんな騒ぐのが好きということなのだろうと思ってしまった。お酒があるところ(居酒屋)に、人が集まるのだと。

居酒屋は、今も、昔も娯楽として君臨しているということが分かる。

 

 

イギリスの娯楽の中では、動物が苦しむ様子を見て、楽しんでいたという娯楽が記録として残されている。

クマいじめと呼ばれるものがあり、いろいろな方法があるそうなのだが、人間対クマ、犬対クマなど、いろいろあるそうだが、この記録をつけている人が、檻の裏に回ると、120匹のマスチフ犬と12頭の大きなクマ、それと数頭の雄牛が居たそうだ(死んだ後ということだと思われる)。これだけの量を、娯楽のために行っているということから、だいぶ、人気のある見せ物であったということが分かる。

1558年から、1603年の間、エリザベス一世のために特別なクマいじめが準備されたことがあったそうだ。どのように特別かは、不明だが、その様子についての記録には「甘美な楽しみ」「見ていて愉快」「笑える」と記されているのだそうです。

全くもって、不謹慎であり、それほどまでに、世の中に刺激がなかったのか。いや、刺激とは一体なんなのか?

このクマいじめは、最終的には、死んでしまうと思われ、残酷な死に様に対して、この表現が使われているとだと想像することができる。

むしろ、この刺激がある方が、犯罪が減るのかもしれないとも思った。死に様を見ることが娯楽になっているのだがら、犯罪が娯楽になってしまう可能性がある(人が戦い合うという、ローマにはあったかもしれない)。だが、このクマいじめが開催することによって、カタルシスの効果で、欲求が発散されているのだとも考えることができる。

 

人間に対しても、この著書には載っていまして、

当時の粗暴な風潮、そしてバイタリティーあふれるエリザベス女王時代の人々が、檻のなかの動物にくわえられる苦痛と惨状を見て味わった異常な快感は、人間の公開絞首刑にも及んだ。

悪名高い犯人が処刑台につるされる時などは、観客が乱痴気騒ぎをすることもあった。

例えば、女王の退位を画策した狂信的宗教家ウィリアム・ハケット氏が、1591年に処刑されたときがそうだった。

チープサイドで死刑執行されるとき、群衆は怒りで興奮し、野蛮人のように大暴れした。しかし裁きが下り、それが目の前で執行されると、疲れ果てて静かになってしまった。

現代では、こんなことは禁止されているが、もし、現在で行われたら、同じことが起こるのだと思っている。

裁判でさえ、傍聴したい人がいるのだがら、絶対にいると思われる。テレビでは絶対に流せないが、ゲームでは味わうことができないライブ感が、とてつもない刺激なのだろうと思うと、エリザベス時代のイギリス人の娯楽として存在(公開処刑は娯楽としてのカテゴリではないかもしれないが)し、これ以上のない興奮を覚えていたに違いない。

あなたは、味わいたいと思うだろうか。

個人的には、想像するだけで、お腹いっぱいで、執行後の状態が頭の中にあります。

 

[※1]ピューリタンとは

[※2]ボウルズは、昔から人気のあるゲームである。木で標的をつくり、一定の距離から石やボールを投げつけて当てたり倒したりするという単純なゲームである。標的(ジャック)を地面に置いて、それにできるだけ近くようにボールや木を投げるという遊び方もあったそうです。前者の方は、今のボウリングの前身であり、中世を通じてドイツで非常に人気があったのだそうです。後者はイギリスでゲームとしての花を咲かせたそうです。オランダ人は同様のゲームを氷上でやり、それがやがてカーリングに発展したのだそうです。

 

 

作成者: Tangoo

どうして人は罪を犯してしまうのか、その原因を知るために、本を読んだり、旅に出て、見たり聞いたり、人に合ったりしています。そこで、学んだこと、知ったことをブログにしています。

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