「結局、高カロリーな食べ物が、美味しいんですよ!」と、思っている方もいるかもしれませんし、どこからか聞いたことがある結論かもしれません。
バターたっぷりのクッキー、ケーキ、パンケーキ、生クリームに、アイスクリーム。チョコレート、バームクーヘン、コーラ、チーズたっぷりのピザ、何にでもマヨネーズ、パン一斤を使ったハニトー、カツカレー、ラーメン、チャーハンに餃子、あぁぁあんこバターにポテトチップス、ドーナッツ、唐揚げ、フライドチキン、パフェ、オレオ。
もっとあると思うが、これらは、一例であって、私も含めてみんな大好きな高カロリーな食べ物であると認識しています。
個人的には、人と会って呑んだとき、仕事で疲れてしまったとき、ダイエットしていたけど途中で甘えてしまうときなどが、私は高カロリーな食べ物を食べたいと思うタイミングです。
『きみの脳はなぜ「愚かな選択」をしてしまうのか 意思決定の進化論 (KS一般書)』には、どうして、人が高カロリーな食べ物を食べたいと思うのか?という、永遠のテーマが書かれていましたので、ご紹介します。
この高カロリーな食べ物には、中毒性のある要素があり、それらを摂取すればするほど、食べたくなってしまうという、麻薬のような食べ物であるということを聞いたことは、どなたもあるかもしれません。
こちらの著書には、人間が進化してきた役割について焦点を当てており、祖先がどんな目的を持っていたのかということも考えると、答えが見えているのだそうです。
われわれ人類は、糖質と脂質が豊富な食べ物を見たり、匂いを嗅いだり、口にしたりするたびに、パッと明るくなる脳をもっている。
栄養豊富な食べ物など乏しいのが当たり前だった環境で、祖先にとって高カロリーの食べ物に引きつけられることが、エネルギーを蓄え、生き残るのに役立ったからだ。
人類が進化してきた中で、生き残るために(しかも、今よりも温度が低かったに違いないので、余計にエネルギーを欲しているのではないかとも、推測される)、カロリーが高い食料を求めることが、DNAに刻み込まれたということが言えます。
高カロリー食を求める、究極的の理由は、脂肪と糖質の多い食べ物を好むことが、生存という重要な進化上の課題を解決する助けになっているからということです。
この事実こそが、誰もが、脂肪たっぷり、糖質たっぷりの食べ物を体が求めているという理由となる。
要するに、本能ということになる。
だから、自分のせいにしなくていいということです。
本能がそうしているということが分かっただけで、自身のことを十分に許せると思います。
だって、脳が、祖先が残してくれたメッセージを受け取っているのですから。
じゃぁ、本能に従って、たくさん食べようとすると、体がついていけなくなってしまうので、それは、体に相談しながら、食べ物を選べると理想ではないかと、個人的には思います。
祖先からのメッセージを受けたら、「今は、たくさんの食べ物に恵まれています。祖先のときとは違う時代で、新たな課題に取り組んでいます。だから、高カロリーな食べ物はたまにしか食べません。」など、自分に言い聞かせると、自分のせいではない、祖先のせいでもない、どうするべきなのか、見つめ直す時間を、落ち着いて設けることができ、暴飲暴食を避けることができのではないかと思います。
現代の課題は、「健康で生存する」ということではないかと思うので、高カロリーな食事を食べ続けることで、むしろ生存できないというメッセージを、今はDNAに埋め込んでいる最中ではないかと、勝手に思っています。
註:『きみの脳はなぜ「愚かな選択」をしてしまうのか 意思決定の進化論 (KS一般書)』ダグラス・ T・ケンリック,ヴラダス・グリスケヴィシウス 講談社 2015-01-23