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  1. 健康

失敗から立ち直れずに無力になる心理状態を軽減する環境づくり

引きこもってしまうことになった原因は、「失敗」などから、自尊心、自己肯定感を激しく傷付けられてしまったことがひとつとして考えられます。

引きこもった経験のない人は、引きこもっている人の気持ちが分からないかもしれません。その理由としては、その人にとっては、小さな失敗でも、ある人にとっては、大きな失敗と捉える差があります。痛みを感じる感覚が人によって異なるのも同じ感覚かもしれません。

だから、引きこもっている人に対して、「どうしてそんなことで、いつまでも!」「早く立ち直りなさい!」という言葉のチョイスは、愛情があると相手に伝わりにくのではないかと思います。本人もどうしたらいいのか分からないし、怖い、でも変わりたいという気持ちがあるのではないかと思います。

今の本人にあった立ち直りの方法を一緒に見つけていくしかありません。そして、立ち直るのは、本人にしかできません。

でも、なるべくなら、引きこもらないように育てたいと思うのは誰でも願うことではないかと思います。

自分の行動が無力であると学習してしまった場合は、自ら行動しようとする気持ちが萎えてしまう。これを学習性無力感といい、セリグマンらによる実験で明らかになった(1967、1975)

『カラー版徹底図鑑 社会心理学』新星出版社(p.92)

ここから分かることは、「無力」感を与えてはいけないことではないかと思います。どんな時に無力を感じるのかは、難しい問題です。

もともと解決できない問題を解かされた学生が、その後、やさしい問題を与えられても、無力感を持ったままなので、学力が下がるという結果になったのだそうです。

「学習性無力感」は一度身につくと、なかなか払拭できない傾向があり、この認知が自分の中で一般化してしまった場合、何に対しても自分は無力であるという「絶望感」が身についてしまうのだそうです。この結果、食欲減退や抑うつ感になってしまうそうです。

何をするにも、初めから大きな山の頂を見せると、やる気が失せてしまいますが、少し先を常に見ることで、着実に一歩ずつ前に進むことができます。気がついたら頂にいた的な考え方です。

逆に、頂を見ないとやる気が出ない人もいます。どちらのタイプなのかは、周りの大人が気付いて、本人に気付かせていく必要があるのではないかと思います。

そう考えると、引きこもりは前もって防止できることではないかとも思います。無理をしてしまった結果が引きこもってしまっているならば、ゆっくり休めて欲しいという気持ちもあります。引きこもっている方が、苦しんでいる場合には、なんとかそこから出られるような手助けが必要とも思います。

無理な時には、無理と言える、やらないでいいという選択を、自分を守るためには必要なことではないかとも思います。結果として、周りのひとも守ることになります。自分を犠牲になる選択をする必要は、結果的に周りの人にも不幸せになる選択ではないかと思います。

自らが健康で、自分らしく生きれる選択ができる環境が、教育の現場、職場、社会全体で必要なのではないかと思います。

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