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  1. 心理学

事件が起きた時、原因が内的にあるのではないかと考える傾向が人にはある

殺人事件や、暴行事件などがニュースで流れた時に、何を考えますでしょうか。どうしてこんなことが起きてしまったのかと、原因をあれこれと推論しませんでしょうか。私はしてしまいます。それが正解かどうかなど、公表されることもないので、あれこれと考えるだけなのですが、この原因を考えるにあたって、人には心理があるのだそうです。

■原因を考えるとき本人の性格など内的な属性に原因を求める傾向が強い

原因帰属 人がある行動をとった時に、なぜそうした行動をとったのか原因を考えること。原因には、その人の性格や能力といった内的な属性によるものと、その人が置かれた状況などの外的な原因がある。

『カラー版徹底図鑑 社会心理学』新星出版社(p.52)

原因を考える際に、内的、外的の両面から、可能性を考えることは、皆様にもあると思います。例えば、その原因を加害者の暴力性に求めたりすることは、内的帰属になり、実は被害者に挑発を受けていたなど、相手の態度に誘発されていたことを外的帰属になり、この両面から考えることを原因帰属というそうです。

この帰属を行う過程の研究の中に、L.ロスが、他人の行動の原因を考えるとき、外的な原因より、本人の性格などの内的な部分に原因を求める傾向が強いのだそうです(基本的な帰属のエラー(対応バイアス))。

例えば、CM内のタレントが「○○○○○○大好き!」という内容を見て、広告なのに本当に好きなのだと思ってしまうことが、基本的帰属のエラーの1つとされています(事件の内容じゃないじゃん!と思った方、私もそう思ったのですが、認識するということでの話なので、事件とは切り離して続きも見てもらえたらと思います)。

■原因を考えるとき、第一印象と手掛かりを調整する

係留と調整 最初に自動的な推論をし(係留)、次に認知資源を使ってその推論を調整する過程。たとえば、ある人の笑顔を見て「親切そうな人だ」と思った後、ほかの手がかりをもとに考えを調整するなど。

『カラー版徹底図鑑 社会心理学』新星出版社(p.54)

初対面の人と信頼関係を築いていく際にも、第一印象からの情報をベースにして、少しずつ印象と合っていたとか、合っていなかったとか調整をしていくと思います。人との信頼関係を築く時だけではなく、人から得る情報でも、同じような調整が発生します。

その場合、状況だけを把握して、推論する場合には、冷静に判断することができますが、状況ではなく、内容に意識を注目すると、状況の把握をすることが薄れてしまい、状況と内容の調整ができなくなるという事態が発生することがあります。このことも、先ほどの基本的な帰属のエラーと呼ばれているそうです。

人は、話ている人の表情からも情報を得ているので、その表情と内容が一致していないと、不一致が生まれ、混乱してしまうことにつながるそうです。

竹中直人さんの笑いながら怒るも、基本的な帰属のエラーと呼べそうです。

■まとめてみると

人は物事の原因を推論するとき、外的な影響よりも内的な影響を考える傾向があり、その内的な影響を理解する時には、見てわかる自動的な情報をベースにして、内容と調整をしていく。これも社会心理学の分類、なのでしょうか。

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