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生きる残るためのリスク回避も進化している

生命を維持する能力は、特に意識することなく、身体が勝手に働いているのと同じように、特に意識することなく、子孫を残そうとするのが自然な動きとしてあると思われます。この働きはDNAに組み込まれているのではないかと考えられます。

生きることは、無意識にできますが、子孫を残すことは、本能としてあるかもしれませんが、人間は意識しなければなりません。子どもを産まないという選択ができるのは、生き物の中で、人間だけではないかと思います。

子孫を残すことについて、人間のように病院が完備されているワケではないので、確率を上げるための進化が、DNAにスタンダードに定着しているケースがあることをご存知でしたでしょうか。

カブトエビのやり方では、一年ごとに孵化する子どもの数は、全ての卵を一度に孵化させるよりもどうしても少なくなります。常に子どもの成長が保証されるような安定した環境では、卵は一度に孵化するほうがいいのです。

カブトエビの繁殖戦略は短期的な利益は少ないのですが、いつ好適な環境になるかわからない以上、全ての卵を一度に孵化させてしまうのはリスクが大きすます。万一、その時が不適な環境であれば、次世代に伝わる遺伝子量はゼロになってしまうからです。

今年は安心できる年であるという条件がないから、一度に孵化させないというコントロールするのは、人間では考えられない行動だと思います。ですが、来年は大地震、COVID–19が訪れると分かっていたら、子どもを産むのはやめているかもしれません。人間の場合には、複数人産むことで、リスクに備えるという考え方かもしれません(現在では、経済的な問題などで、3人以上のご家庭をなかなか見かけません)。

カブトエビ以外にも、このような習性を持った生き物が存在します。

例えば、乾燥地に生える植物は全く同じやり方を採用しています。同じ個体が生産したタネの中に、「何度水につかると発芽するか」が異なるものが含まれているのです。やはり、全てのタネを一度に発芽させてしまうと、その年が芽生えの成長に不適な気候だった時、取り返しがつかないからだと解釈されています。

「ベット・ヘッジング」が必要な環境とは、私たちが想定するよりも多いのかも知れません。と同時に、「短い時間での繁殖効率に眼をつぶっても長期的な存続を優先させなければならない」という、いままでの「適応度」に基づいた進化の理解とは異なる原理が、未来の「進化論」には必要となるでしょう。

目先の利益ではなく、生き続けるために長期的に続けることで大きな利益を得ると考えることで、リスクを避けている生き物がいるというのは、現実の世界に存在しているのですから驚きです。

人間も、学問の予測と、医学の発達を駆使して、いつ頃産むのがいいのかの予想に合わせて、50代でも産むことができる進化を遂げているかもしれません。

 

<参考文献>

面白くて眠れなくなる進化論』(p.178、179)(著者:長谷川英祐)

 

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