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  1. 論文

本当に平等になるという意味

前回の続きになります(2001年に開かれた、日本犯罪心理学研究会第39回大会の発表論文集の中の、徳島文理大学の犬塚石夫さんの企画、司会による、「シンポジウム:発達と非行」にて、自己統制力についてのワードが上がっていたので、内容を見て見ました)。各専門家から知ることができる貴重な内容であると思い、紹介いたします。

このシンポジウムで、貴重な専門家からの意見を聞くことができ、また、その上で指定討論者として、吉備国際大学の小林氏からのコメントもあるのですが、それが同感してしまったので、その内容を以下に紹介します。

“何らかの逸脱行動を示す者には仲間とうまく付き合えない等の前駆症状[※1]があるにもかかわらず、学校において有効な対応がなされないまま先送りされたり、レッテル付けで満足してしまう硬直化した在り方に対する批判的な現状分析がなされた。その上で、前駆的な階段における予防的な働きかけの重要性の指摘とともに、一体誰が責任をもってかかわるのかといった根源的な問題提起がなされた。p.153”

“レッテル付けで満足してしまう硬直化した在り方”については、学校や、職場の範囲での社会からみれば、「あいつは、ああいうやつだから」ということで、線を引かれてしまう(レッテルを貼られる)ことではないかと思います。

一度引かれてしまった線は、なかなか消すことができずに、そういう人間ではないということを分かってもらわなければなりません。それが叶わないときだってあります。それがいじめに近い形だと思いますが、「えっ?あいつが?そんなワケないじゃん」といった具合かもしれません。人間の組織を考えた際に、2割は、そういった劣等生のような存在がいる仕組みになっているというのを「ホンマでっかTV」で聞いたことがあります。そうなると、この対象が、こういった方々ではないかと思います。

また、怖いことに、生きている社会範囲で、レッテルをはられ、また、自分でも、そのレッテルに囚われてしまう現象が生まれます。そんなこと関係ないと、強い気持ちがあればいいのですが、そういった方は少ないと思います。

どちらかというと、変わらなければならないのは、レッテルを貼ってしまう2割意外の人間ではないかと思います(その人間組織では、レッテルを貼られた人が、別の社会空間に移動した際に、同じような縮図になるので、8割の方になるかもしれません)。

8割というザックリとした分類になってしまっていますが、この8割のなかでも、みんながみんな、同じようにレッテルを貼っているのかというと、そうではないと思います。

もっと細かく分類をすると、レッテルを貼っている人(差別視すること)、興味がない人、レッテルを貼っている人を面白がって見ている人(要するに場の雰囲気に流される人)、社会の一員として見ている人(普通の人と同じ扱いをするということ)ではないでしょうか。

社会のルール、方針を変えるだけで、雰囲気も変わるので、この場の雰囲気に流される人については、これで、いなくなると考えられます。

そう考えると、社会全体で、ハンディのある人に対して、バックアップをする、助け合うことが重要ではないかと思います。そんなことを言われなくてもするのが、日本人であって欲しいと思いますが、仕方がないと思います。

ハンディ背負っていない人も、それぞれの事情を抱え、どうしても弱者に対して、そのストレスをぶつけたくなるという心理になっているのも分かります。なので、全ての人が平等に助け合える、認め合える社会づくりが必要であると思います。

ストレスの吐口を設けること。運動する場合を増やす、ストレス相談所などでしょうか、社会から受けるストレスの元になる原因も解消できればと思います。朝のラッシュがなくなるようなまちづくり、子育てをしたくなる仕組み、女性も平等にキャリアを積める、将来の生きるためのお金問題など、こういった問題は、だいたいは企業がどうにかできることではありません。

“一体誰が責任をもってかかわるのか”ということについては、国ではないかと思います。こういった取り組みは、国から地方へ降りていって、その地方ごとのやり方はあると思いますが、行政機関のように理不尽な内容となるのではなく、企業の在り方のように、サービスが切磋琢磨していくようにしていくのが、本来のあり方ではないかと思います。

制限はある程度重要になりますが、国の機関のサービスが向上していく仕組みも必要であると思います。だから民間にしていくということでは、解決しないので、サービスが悪いということを呟くことができる場所を設けてもらうなどで、改良できる仕組みも必要ではないかと思います。

 

[※1]前駆症状(ぜんくしょうじょう):病気が起こる前ぶれとなる症状のことです。例えば風邪であれば寒気やだるさといった、体の違和感を指します。(医学用語ヘルプ

 

<参考文献>

日本犯罪心理学研究会第39回大会「シンポジウム:発達と非行」

 

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