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  1. 犯罪

予防的プログラムを地域の中でのシステム化し、早期発見、早期治療が重要である

2001年に開かれた、日本犯罪心理学研究会第39回大会の発表論文集の中の、徳島文理大学の犬塚石夫さんの企画、司会による、「シンポジウム:発達と非行」にて、自己統制力についてのワードが上がっていたので、内容を見て見ました。

“犯罪白書が年少少年及び触法少年の増加傾向を指摘して低年齢化に言及[※1]したのは1971年のことであったが、翌年には「低年齢の少年ほど、精神的に未熟で、判断力に乏しく、自己統制力も弱い」とした上で「少年犯罪の低年齢化が進行している」というさらに踏み込んだ記述をしている。

以後、人口比で見ると14歳及び15際の定年齢層の非行率が他の年齢層に比して常に高い状況が続いてきており、低年齢化現象は定着した傾向になっている。

(中略)

このような動向[※2]を踏まえると、改めて発達を阻害している要因、発達という視点から見た非行の現状、及び今後必要とされている支援方策、などの課題について幅広い視点から改めて考察することを目的としている p.152”

このシンポジウムの意図としては、このような経緯があり、そこから、シンポジストとして、関東医療少年院、神戸市立のばら学園、吉備国際大学、山口少年鑑別所から、実績と経験に裏付けされた話題の提供をお願いしているという、なんとも豪華な内容になっていました。

どうして、こんなにも素晴らしい内容が世に出ていないのか、不思議です。

ですが、私の書物の調べ方が、最新の内容から見ているのではなく(ここでいう日本犯罪心理学研究会の2019年版から見ていないという問題)、キーワードで引っかかったモノから見ているので、最新の内容では、このことが上書きされている可能性もあります。

なので、この調べ方は、危険であって、やってはいけないことなのだと思います。

ですが、この会の内容はとても、個人的には興味深いモノが多かったので、紹介させていただいています。それを、ご了承くださいませ(現在では古い情報かもしれないということです)。

さまざまな分野のスペシャリストから、お話が伺えるということで、それぞれまずは、簡単に紹介をしていきます。

まず以下の内容は、児童福祉、障害福祉の立場から、被虐待経験のある非行少年や障害をもつ子どもに対して、長年の経験をお持ちでいらっしゃる三宅氏による意見になります。

“ハイリスクマザー[※3]等の突出した事例に対する対症療法[※4]的対策や母子支援事業等の具体的なサポートに加えて、普通の家庭の養育基盤の空洞化[※5]といった社会情勢をも視野に入れて、啓蒙的、予防的プログラムを含む地域の中での早期発見、早期治療といった視点からの対応に力を入れる必要のあることが強調された。”

この強調されたおという、具体的な内容は、順を追って見ていきますので、今回はその内容は含んでおりません。

私が、個人的に思っていたことと、同じような考え・答え(プロセスは絶対に違いますが)となっていることに、私が、変なことを考えているワケではないのかもしれないと、ホッとしている自分がいます。私自身は、まわりから、変わっていると言われることが多いこともありまして、自分自身で、変なことを言っていないか不安になることがあります。

なので、最悪の可能性を考えてから、言うようにしていますが、どなたかを傷付けてしまうことがあれば、教えてほしいと思います。

“反社会性とまでいかないレベルの非行であっても、子どもを福祉や障害を重ね合わせた問題をもつトータルな存在として、従来とは異なった視点から見直し、地域の中で包み込んで行く必要があるものの、具体的な社会資源やシステムの不足が大きな問題として指摘された。p.153”

従来とは異なった視点から見直し、地域で対策をしていく必要があるというのは、激しく同意します。

今までの国のシステムでは、問題を解決することができないので、このシステムを実現可能な範囲で、計画的に少しずつでも改善していく必要があると思っています。

異なった視点というのは、今の自分には、フィンランドのネウボラしかありません。ネウボラであれば、取りこぼすことなく、その地域の子ども全員を把握することができます。監視や、管理という表現は適切ではないのですが、その子どもたちのカルテをクラウドで一元化するようなシステムになります。

その子どもの成長を、地域で見守ることができるというのは、素晴らしいことではないかと、改めて思います。そのネウボラで、ADHDの疑いや、カウンセリングなど、早期的に対処することができるシステムであると思います。

また、子どもたちが大きくなって、誰にも相談することができないことも、このネウボラを使用することができれば、いじめ対策、自殺の予防にもなるのではないかと、個人的には思います。

地方自治体で行うのが、望ましいのかなと思ってはいますが、私の知っている公務員の方々は、事務的で、マニュアルに沿って動くので、これは、文句ではなく、そうでなければ、機能しないので、仕方がないことだということは分かっています。

ここに、研修を定期的に行い、担当者によって、サービスの隔たりがないように、検診をした内容を全体で把握しなければなりません。

現状、このネウボラという場所は、各自治体の役所が現状は望ましいのではないかと思います。さまざまなサービス(町のお医者さん、児童相談所、精神科、医療系、学校、児童館、習い事など)を、このネウボラが仲介としてつなぐ施設としての立場になれば、連携もとりやすくなり、早期発見、早期治療が可能になってくると思います。

もう誰も悲しまないように、持続可能な日本の未来のために、切に願います。

 

[※1]言及(げんきゅう):いいおよぶこと。話がある事柄までふれること。(コトバンク

[※2]動向:個人・社会などが、現在および将来において、動いていく方向や傾向。(コトバンク

[※3]ハイリスクマザー:これについては、ハッキリとした内容が分からず、何かで見つましたら更新いたします。なんとなくでは、虐待をしてしまう母親なのか?と察しています。

[※4]対症療法:疾病の原因に対してではなく、主要な症状を軽減するための治療を行い、自然治癒能力を高め、かつ治癒を促進する療法である。姑息的療法とも呼ばれる。(ウィキペディア

[※5]空洞化:構成していたものが消滅、移転等することによってそこが空き、「空洞」になる状態。以下では、経済・産業分野において議論されてきた「空洞化」について述べる。(ウィキペディア

 

<参考文献>

日本犯罪心理学研究会第39回大会「シンポジウム:発達と非行」

 

<関連記事>

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