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遊びに行きたくなる場づくり

売らず売る技術』では、お金があってもなくても行きたくなる場所づくりをすることが、販売促進、広告、宣伝効果にもなると提唱しています。

まずは、この「行きたくなるという場所」について、どのように認知してもらうか、ということが重要になってくるか?だと思います。行きたくなる場所であると分かってもわらなければ、人が来ませんので、まずはその場所のプロモーションをどのようにしていくのかということが重要となります。
三越伊勢丹ホールディングスでは、この場づくりをYouTubeを利用して、無料で紹介する(ISETAN-TAN-TAN)という戦略をしてたそうです。
この動画は、シンガーソングライターの矢野◯子さんがイメージソングをつくり、その曲に合わせて、本当にお店で働いているスタッフの方たちが店内で踊り出すというPVを制作されたのだそうです。
私は知らないので、だそうですという口調になってしまいますが、これは、2014年の話で、再生回数が100万回以上もあり、大反響だったのだそうです。スタッフが500人ということだったので、このスタッフが流して、その友達に拡散したとしても、100万回は行かない数字ではないかと考えられます。
この動画の素晴らしいところという点を、この著者はいくつかあげていましたので、ご紹介します。
“新宿店に何度か行ったことがある人であれば、「接客してくれた◯◯さんが映っている!」と親近感を覚える内容で、実際にソーシャルメディアでは、そういった声が多く挙がりました。(中略)興味深いのは、商品がずらっと陳列された商品ではなく、館内のカフェでたくさんの人が談笑しているところから動画が始まるところです。それは、歌詞でも繰り返される「お金があってもなくても」というフレーズに象徴されるように、「ショッピングが目的でなくとも、伊勢丹にくればワクワクする体験が待っている」と伝えようとしているように感じます。”
個人的な意見としては、伊勢丹だけではなく、お店には、何かを購入する目的でなければ入ることはなく、遊びにいく場所ではないという認識、感覚があるので、この発想は、お店の方から提案してもらわないと、いざ行くとなっても行きづらいところがあります。
実際に、遊びに行ったとして、服を見ていて、なにをお探しですかなんて言われたら、「買うのが目的ではないんです」って正直に言ったら嫌な顔をされそうで仕方ありません。
これが、友だちと一緒だろうと関係ありません。どちらかというと、友だちと一緒の方が、話ながらなのでうるさくなるに違いありません。お店としては大変迷惑なのでは?と思ってしまいます。
それが、伊勢丹となれば、仕切りが高いので、お金を持っていなければ、門をくぐることもないと個人的には思います。
伊勢丹では、もしかしたら、この仕切りを課題としてとらえ、伊勢丹という高級ブティック感は残しながら、いかに人に来てもらえるのかということを考えた結果なのかもしれません。
2013年には、新宿店がリニューアルされ、女性服売り場の真ん中で、シャンパンを楽しむことができる「ザ・スタンド」を新設するなど、百貨店を訪れ滞在するということ自体を楽しんでもらう試みを実施されたそうです。
シャンパンだってただではありませんが、伊勢丹流の粋な、はからいなのかもしれません。
ここで、大切なことはシャンパンが飲める場所という認知ではなく、この動画の通り、「ワクワクする体験」を提供するのは、従業員ひとりひとりなのであるということが、言いたいということです。
本質的な価値は、「人」であるということを、この動画では伝えたく、商品ではなく、従業員にスポットを置いているという内容になっているワケです。
この内容を知った上で、買わなくても大丈夫なのか、居心地はいいのかなど、伊勢丹に行ってみようと思いました。

 

<引用書籍>
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