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空間のプライバシー確保とは?

部屋の空間を考えていくと、「プライバシーとは?」という疑問が湧いてくる。その問いに対して、この『インテリアの人間工学』では、次のように答えをくれています。

“環境心理学の分野では、アーヴィン・アルトマンの定義が知られている。彼はプライバシーを「自己あるいは自分のグループに対する接近(アクセス)を選択的にコントロールすること」としている。つまり、プライバシーとは単に他者から離れて1人閑居することのみではないのである。p.88”

プライバシーが確保されている部屋をデザインしようと考えると、一人一人の部屋を用意する必要があるのか?ということになります。その方がいいのだろうか?とも、本当に思っていますが、良い形で、現在住んでいる家で、プライバシーが確保でき、幸せに暮らせるのであれば、それが等身大の暮らしであるとも思っているので、答えを見つけていきたいと思っています。
次に、面白い見解を述べてくれています。
“接近の次元には、視覚・聴覚・嗅覚・触覚など、さまざまなレベルが存在する。だから視覚的な接触は許せても、触られることは許せない場合などもある。p.88”
視覚的にプライバシーが損害されているだとか、隣からの匂いによって不快になっているなど、これらも、プライバシーな時間が失われている、ということであるということになります。確かにそう思います。
まだまだあります。
“プライバシーは他人から一方的に与えられ、自分の意思では変えることのできない環境においては成り立たない。1人でこもる独房の囚人にはプライバシーはないのである。他人との接触を自らが主体的かつ選択的にコントロールできる状況にあることが、プライバシーが成立するためには大事な条件になる。p.89”
ここから考えると、プライバシーが守られているということは、自身の選択意思が確保されていることであるかもしれません。人によって、プライバシーが守られているという感覚がそれぞれ違うと思うので、一般的に、これで確保されるであろうという空間を作るだけではなく、使用する人によって、自由に変えることができるというのが、理想であるのかもしれません。
まだ、つづきがあります。
“ある程度自分が好きなように行動する「個人的な認知自由」と、他人の期待から自由である「社会的な認知的自由」があることが示されている。このレベルになると、何をプライバシーと考えるかは、何を公共と考えるかと表裏一体であり、文化的な差異が大きいといえよう。p.89”
日本の場合と海外の場合、育った環境であったりで左右されるのだと思われます。
私は、ドアのない空間で小さい頃から過ごし、自分の部屋などありませんでした。旦那は部屋があり、視覚的に作業中に横切られると、とても嫌な気分になってしまうということで、なんとかしてあげたい次第でございます。
この感覚の違いは、誰も何も悪くないことなので、尊重しながら、部屋をデザインすることが重要であると思っております。

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