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嫉妬の感情を知ることで愛が深まる

前回からの続きになりますが、嫉妬については、悪い作用どころか、良いことがあると『犯罪者プロファイリング―犯罪行動が明かす犯人像の断片』では、紹介されていました。

“正常な発達過程においては、嫉妬の経験は、他の満足感をもたらす。十分な身体的・情緒的な経験によって、ほどよくバランスが保たれているのである。さらに子どもは、ただ単に愛されるのでなく、自分が求めている以上に愛されているのだという感性を徐々に深めていく。やがて、この感性は他人と愛を分かち合うのに、大きな役割を果たす。こうして、嫉妬の必要性が弱められるのである。”p.13
この嫉妬という感情を経験することによって、親の愛に気がつければ、正常な発達過程を送ることができるということを、前回で述べましたが、この経験によって、以前よりも、愛情に満たされることで、満足感を得ることができるとしています。
愛してはいるのだが、一筋に接することができないだけであるということが分かるだけなのですが、その中でも、今までの様々な行動で、ふと気がついたときには、さまざまなところで、愛してくれているのだと、実感することができ、それは、とても幸せな状態になり、それは安心する状態(精神が安定する状態)になるのではないだろうかと思います。
この愛されているという経験をすることで、他の人とも、正常に愛を分かち合うことができるというワケではないだろうかと考えることができます。
親との嫉妬心を乗り越えているかどうかで、恋人への、または、夫への嫉妬心の大きさが違うのではないだろうかとも思います。
この本では、実際にあった事例に載せてくれています。
全部を載せることはできませんが、ザックリと説明すると、お付き合いをした彼氏がストーカーであったということです(著者はストーカーとしていますが、かなり酷い仕打ちを受けております)。簡単にいうと、幼少期の嫉妬に対しての対処に失敗してしまい、成人してから、犯罪行動に至ってしまったということになります。
彼の場合は、幼少期に、第三者の援助や、仲介なしでは、自身の家族と正常な関係が保つことができないという状態だったそうです。文脈からいくと、現在、46歳のときの話しであると思われます。
親との関係が正常に対処することができないと、自分の思い通りにしたいという気持ちが強くなり、彼女の意思は受け入れられなかったそうです。離れると、嫌がらせの手紙やらが続き、実際に会うと、そんなことがなかったかのようになるそうです。
この嫌がらせというのは、前々回の内容で、破壊的であったりという点で一致します。
ふと、思ってしまいましたが、一人っ子の子どもは、もしかしたら、嫉妬の感情をあまり抱くことなく生きてくることになるのではないかと思いました。
だからと言って、ストーカーをする人が、一人っ子というワケでもないと思いますし、末っ子でも、うまく対処ができなかったら、そういった行動に走ってしまうことだってあると思います。
この嫉妬心の矛先が、嫉妬している相手に向いてしまうことがあるのですが、おそらく、その心理状態は、愛しているが、憎しみの方が勝ってしまった状態なのかもしれません。
ですが、本当にそれは、愛している相手であれば、そんなことはしないのではないかと、個人的には思ってしまいます。
この状態は、もしかしたら、愛ではなく、独占したい欲の方が強い状態なのかもしれません。
愛を知らずに生きてくるというのは、悲しいことですが、残念なことに、実際に愛されて、そして、本人がそれが愛であったと知るきっかけが必要になります。
そのためには、さまざまな障害に触れることで、また、自身の精神が発達をしていくことで、知識を得ることによってかもしれませんが、知るきっかけになるのは、いつになるのか分かりません。
それぞれの個性もあると思うので、信じて、愛し続けるしかないと、個人的には思います。成人になる前でないと、手遅れになると思うと、勝手に焦ってしまう自分がいます。なんとかできないか、希望を捨ててはダメだと、気持ちが奮い立つ思いです。

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