犯罪心理学・社会心理学・教育・文化・インテリア・ビジネス

人間関係を築くには、人間は完璧ではないことを受け入れること

発達段階の中で問題があった場合の、犯罪に結びついてしまうケースとしては、一般的に、人間には脆さ(もろさ)があり、それを受け入れるという能力に欠けていることで、引き起こしてしまうことがあると言います。

若くして、犯罪を犯してしまうというケースには、この未成熟な状態から引き起こされてしまうということが考えられます。
犯罪者プロファイリング―犯罪行動が明かす犯人像の断片』(p.11)では、人間関係について、記載されています。
“正常な対人関係とは、互いのやり取りの中で(相互作用)、互いに理解し合い(相互性)、互いに助け合うものである(互恵性)。そのため、人は必然的に他人の反応に傷つきやすい面をもつことを意味する。本来、この傷つきやすさは、他人への信頼感、人間関係における合意と譲歩という感覚によってコントロールされるのである。”
人間関係を正常に築いている場合には、傷つくという感覚が存在しているということも言えます。全く知らない人に裏切られるよりも、信じていた人に裏切られるほうが、何倍も傷つきます。
そして、相手も人間であるので、一方的ではなく、意思があります。そのため、互いに合意をすることで、関係を築いていくことができるというものです。
これが正常なのですが、一部の人々は、この対人関係で、この状態に到達することがない場合があるそうです。考えられる理由の中には、発達段階の中で、虐待をされた、搾取された、このことによって、個人の人格を傷つけられるような、人間関係を体験してしまったことによって、以下の内容が述べられています。
“同一性(自分らしさをもつこと)、統合性(成功も失敗も自分のものとして受け入れること)、自主性(自分の人生に責任を負い、問題を自力で解決しようという意欲をもつこと)をはぐくむことに失敗したのだろう。このことは、人間関係において他人の欲求を理解できないという事態を招き、さらにこの問題は修正されないまま、引きずられていく。こうなってしまうと、様々な支配や空想の形態が、本来ならば互いの心を理解し、互いに助け合う人間関係によって得られる充足感の代償的な役割を担ってしまう。そして、その行動こそが、さらなる行動への欲求を駆りたてるのである。
犯罪者が自分の欲求を満たすためには、他人を操り、コントロールしなければならないので、必然的にその行動は犯罪に結びついてしまうのである。”
ほとんどが引用文となってしまったが、人間関係を育むことが、はじめにあると考えていましたが、まずは、「自分という存在を理解すること」がなければ、他人を理解することができないということで、結果、人間関係がうまくいかないということが、ここで言われていると思います。
ですが、この「自分という存在を理解する」には、他人の力も必要になってきます。
他人を知ることで、自分を知ることになるので、そう考えると、保育園、幼稚園などは、嫌でも他人がいる空間になるので、自分とは異なる人を知ることができます。家族の中にいても、それは感じることができることになります。
いろんな人と会うことによって、もしかしたら、この「自分を知る」きっかけが多くなり、早期に自分という存在を理解することができるのかもしれません。
はじめは、人間関係をうまく築くことができない時期があっても、自分という存在が分かることで、徐々に人間関係を築くことができるのかもしれません。
そう考えると、幼少期に人間関係が正常に築くことができなくても、大人の段階だって、まだ大丈夫ということが言えるのではないでしょうか。
自分のことを、自分で理解するというのは、個人的には、そんなに簡単なことではないと思っています。
どこで手を打たなければならないのかと考えると、もう手遅れなのではないかと思いましたが、希望が持てる内容に、安堵しました。

本の最近記事

  1. 逸脱行動が都市部の下層階層の男子に多い理由

  2. そう簡単に自分は変わらない

  3. 「良い・悪い」で評価をしないことが非行を抑止できる

  4. 環境システムを変えない限り、非行を繰り返してしまう

  5. 犯罪を抑止する機能を果たすための教育が必要

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP