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最低限、正常かどうかを確認する必要がある

虐待されて育った子が、また子どもを授かると、虐待をしてしまうという(虐待の連鎖)のは、聞いたことがあると思いますが、どうして、このようなことが起こってしまうのかをご存知でしょうか。

これが正解なのかは、おそらく、誰も断言することはできないと、個人的には考えています。
犯罪学は、統計として見ることによって、傾向が見えてくるので、その結果として、そうではないか?という答えにたどり着いているようです。
この虐待の連鎖について、考えられる要因は、
1)虐待をされて育ったため、虐待をする育て方しか分からない。
2)虐待されることが正常であると認識しているため、人間関係が虐待されることで築かれる。されていたが、自分自身が虐待者に変貌するケース
この結果、虐待の連鎖を生んでいる。
虐待の連鎖があるということは、宇宙の始まりのように、虐待の始まりがあるはずである。
この始まりを考えるにあたっては、さまざまな方面で考えられますが、今回の内容としては、「発達上の問題」(『『犯罪者プロファイリング―犯罪行動が明かす犯人像の断片』』p.10) を取り上げていきたいと思います。
教育の立場から考えると、子どもは勝手に育つと言いますし、環境を用意することが重要である。よきタイミングで、背中を押してあげるというのが、最善の方法ではないかと思っていますが、この育っている段階で、犯罪の面から見ると、放置してはならないことが、明確に分かることがあります。
子どもが認識をしている「正常」を確認しなければならないということです。
ここでいう、正常とは、広い意味での正常になります。価値観などの、固定概念という意味ではありません。その認識が、人間として健康的であるかどうかというのが、判断基準としてあげさせていただきます。
冒頭に虐待の話をしましたが、この虐待の環境が正常であると、認識してしまう恐れがあるということです。子どもは、吸収をしていくものなので、この環境で育てば、これが普通であって、そうすることが正常であるとインプットされるのも、仕方のないことになります。
この虐待が、幼少期からはじまり、習慣になっていると、この行為がなければならないと、なってしまうと、虐待が当たり前となっていくことになります。生きていく上で、必要なもののようになり、むしろ、なくてはならないという脳になっていく可能性もあります。
こうなってしまうと、治すということは、難しいことであるというのは容易に想像することができます。
この、正常と認識していることが、歪んだ概念であることが、発達上の問題の一つ(他にも様々あります)として考えると、まずは、それが問題であるという認識(気付き)の機会がなければなりません。さまざまな人と出会うことで、「あれ?うちって何か、変なのかな?」と自分で思わなければ、治すことができないと考えられます。
次のステップとしては、この問題に対して、他人に伝えられないというハードルもあります。正常であると思っていたことが、実は、異常であったと知った場合、助けを求める、どうしたらいいのかという、心の葛藤が生まれてきます。この心の中で葛藤をしていることに対して、自分では解決できないことを、他人にうまく言語表現ができないことで、ずっと解消されることがなく、その感情が爆発してしまい、犯罪行為に発展してしまうことケースもあるとされています。
こう言った場合には、本人に問うたところで、分かりませんので、幼少期のころに関わる大人がケアをしなければ、この機会が失われてしまうということになります。
大人としては、何かおかしいと思ったら、1人で抱えるのではなく、他人に相談をすること。
ここでも、とにかく他人に助けを求めるということが重要になってくると考えられます。
そう考えると、幼稚園、保育園、ベビーシッター、小学校の期間というのは、子どもにとって、もっとも重要な時期であるということが、改めて思い知らされます。
国としては、子どもは宝とする精神であるならば、こういったケアもできるように、フィンランドのネウボラのような手厚いケアで出来ることで、日本の未来も明るくなるのではないかと思ってなりません。
その子が大きくなったとき、国に対してこんなに、手厚く見守ってくれていたおかげで、今があると思ったら、国に対して恩返しをしたいと自然に思うのではないかとも思います(日本の未来となる、政治への関心も高くなるに違いありません)。
国民すべての人が幸せになる、win-winな環境づくりが、重要であると、切に思います。

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