フィンランドのネウボラについて、紹介してくれている『ネウボラフィンランドの出産・子育て支援』の中では、ネウボラの機関の概要、サービス内容だけではなく、具体的にネウボラが支援する内容まで、サンプルとして載っけてくれていたので、大変参考になります。
お前は何様なんだ?という感じで、申し訳ないのですが、例えば、保育園で働く方や、小学校で働く方、また、親御さんにも、参考になると思っています。全ては載せられないのですが、引用として、ひとつをご紹介したいと思います。
産後の親子コミュニケーション支援の手引きとしての紹介になります。
この対話の目的は、子どもの出産、世話、家族の状況、子どもを気遣っている親の考え、気持ち、心配事に関連する事柄について話すことについてのガイドになります。
子どもに接する親が無感情、粗暴、怒っているようすであることに気づいたら、そのことを話題にして親と話しましょう。例えば、なんだか赤ちゃんのことであなたはいらだっているようにも見えますが、どうでしょうか、どんな感じがしていますか、というふうに。
そして、至急その家族への支援の手立てをしましょう。もし親が疲れている、落ち込んでいると言ったら、まずその家族に家事支援を手配し、それからその家族が他にどのような支援を必要としているかを把握しましょう。
自分でどう対応したらよいかわからなければ、近いうちにその家族にネウボラ検診へ来てもらい、それまでのあいだに、あなたの同僚の専門家たちからこの家族への対応について助言を求めましょう。
支援者の目線で紹介してくれている内容になります。
私だけではないと思いますが、日本では、“家事支援の手配”というのが一般的ではないという問題があります。確かに、周りに頼れる人がいない場合には、今が利用するタイミングなのではないかと思って、思い切って利用するのも、ありかもしれないと思ってしまいました。
精神が安定していないというのは、初期の場合だったら、自身にも自覚があるものですが、マヒしてくると、気がついたら子ども当たっていたというような事態も考えられます。
もし、質問者が自分の専門的な技量は親をサポートするには十分でないと感じるなら、その親がメンタルヘルスの専門家(心理士か精神科医)と面談できるようにしてください。いずれにせよ、生まれてくる子どもについて考えるように親を励ましましょう。
ネウボラは、子育て支援の専門家ではありますが、それぞれの専門機関と子ども、親御さん、そして、その家族をつなぐ機関になります。なので、手引きにも、このように、自分で手に負えない場合には、相談をしようということが、ガイドにしっかりと書かれているということが分かります。
ちょっと話がそれてしまいますが、日本の職場内でも、仕事の仕方に対して、こんな感じでガイドを設け、手に負えないと思ったら、助けを求めるというのがあれば、鬱になることもなく、組織としても、じゃあどうしようかと、結果的に、適材適所で、能力に合わせて考えていくことができるのではないでしょうか。
話を戻しまして、親御さんと関われる、周りの大人ができることは、話を聞いて、周りの大人にも助けを求めるということであれば、日本でもすぐできることであるというのは、確かだと思います。
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