生活の安定を求めて、大企業に就職するという意味

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写真:新宿

経済学者のヨゼフ・シュンペーター氏は、「資本主義は、成功すればするほど、終焉に近づいていく」と述べています。

大企業になるということは、資本主義として、成功を意味しているのですが、大企業化が進むと、どのような弊害が起こってくるのでしょうか。

 

まずは、この企業が、大企業化されていくということは、市場に対して、大きな力を持つようになります。

そうなると、シェアを独占することができ、市場を独占することができていくということになります。

競争する相手がいない状態になります。

競争しないということは、自分たちで、好きな分だけ、商品を作り、好きな価格で販売することが可能になります。

 

この状態を見る限りでは、シェアを独占していて、向かうところ敵なし、ここに就職をしたら、安定した生活を送れるに違いないと思うのは、一般論ではないでしょうか。

ですが、シュンペーター氏は、この状態になってくると、組織の中では、緊張感、危機感がなくなり、つまりは、安心感しかなくなるというワケです。そして、官僚的になっていくと述べています。

 

この安心感は、従来通りに仕事をこなしていれば、業績が上がり、社員は給料を貰うことができ、日本人が大好きな、安定した就職先となるワケです。

 

この、「とりあえず、その会社で働いていれば、安定した給料がもらえる」という状況は、社会主義化しているという状態になってくると指摘しています。

市場を管理しているのは、国ではないため、社会主義ではないのですが、シェアを独占し、市場を管理しているということは、社会主義と化していると言えるのではないかと述べているのです。

 

安定という言葉は、日本人が大好きな言葉ですが、この安定という状態であることで、停滞が生まれ、社会主義化してゆき、現場で働いている労働者は、労働意欲が失われ、「生産性を上げよう」という気持ちにならなくなり、結果的に、資本主義という状態は崩壊していくと考えられています。

 

まさにこの状態は、現在の日本を示唆していると、『ハーバード、オックスフォード…世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』の著者は述べています。

 

世間的には、ゆとり世代は、失敗の政策であったとされていますが、個人的にはそうは思いません。

今までとは異なる世代となり、今までとは異なる考えで、社会を見据えることができると、私は期待している。

社会の中で、「だから、ゆとり世代は!」と、怒り心頭している、おじ様、おば様たちとは、合うはずがありません。それは仕方がないことだと思います。

 

でも、現在の日本の働き方では、未来がないということは分かりきっていることです。働き方改革としているのに、月100時間までの残業を上限にするとされ、過労で心が病んでしまった方は、月109時間働いていたというのに、これでは、何も変わらないと思いませんか。

この政策を考えている方の世代が、この内容を見ると、若い方ではないということは、誰でも察することができる。

新しいことをするということは、大変なことだが、どうしても、日本は、個人の人格を尊重されない傾向があるように思える。

 

不登校になって、引きこもりになっている人たちには、社会を変える素質があると、個人的には思っている。社会に不適合しているのは、自分自身をしっかりと持っていると言えるのではないかとも思っている。

団塊の世代が、世代交代した日本は、多大なる負債を背負うが、希望に満ちた、個人を尊重する政策が求められ、歴史が変わるタイミングを生きていると思うと、この時代に産んでくれた親に感謝したい。

そして、社会を変えたいと思っているのは、みんなそれぞれが持っていて、ひとつになるタイミングが、変革の時であると思っている。そのタイミングを逃さないように、伺いたい限りです。

 

註:『ハーバード、オックスフォード…世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』福原 正大 大和書房 2013-10-23

作成者: Tangoo

どうして人は罪を犯してしまうのか、その原因を知るために、本を読んだり、旅に出て、見たり聞いたり、人に合ったりしています。そこで、学んだこと、知ったことをブログにしています。

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