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  1. 教育

国家でも、文化には敵わない

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写真:夜の新宿

もしかしたら、一度は思ったことがあるかも知れないことですが、世界が平和になるには、ひとつの国家になればいいのではないだろうか?と。

 

だが、国家は、ひとつになるどころか、分裂の方が多く起こっているのが、現状ではないでしょうか。

 

日本は、平和な国の代表と、されていることもあり、無頓着になっているという感覚が拍車をかけ、興味さえ沸かない方もいるかも知れません。それは、本当に幸せなことだと思うので、それはそれで、いいかなと、個人的には思います。

 

この国家が分裂することについて、アメリカの国際政治学者のサミュエル・フィリップス・ハンティントンの『文化の衝突』では、以下のように述べています。

 

これからの国際政治の中心は、

異なる文化を背景とするグループ間の対立である。

 

例えば、1991年にソビエト連邦が解体され、冷戦状態が終結するまでは、国同士の対立が中心であったという歴史があります。

ここから読み取ることができることは、「自身がどの国に属するのか」ということが、大事であった時代が背景としてあり、アメリカを筆頭としている豊かな民主主義のグループと、ソ連を中心としている、共産主義のグループ、このどちらにも属さない不安定なグループの3つの構造が、世界政治の中心とされてきたのだという論理を述べています。

そして、彼は、「どの国に属するのか?」ではなく、「どの文化に属するのか?」というグループ分けが大きな意味を持つようになってきたと主張しています。

この主張は、冷戦での構造は過去の話であって、今はどうなのか?ということになる。

それを考えたときに、昔と、今の違いは、イデオロギーでも、政治でもない、そして経済でもなくなったととされていたためである。

 

国を作ったのではなく、人々の生活を作り上げたのは一体何なのか?

彼が考えるには、祖先や、宗教、言語、歴史、価値観、習慣、制度などに関連づけられた広義の文明であるとしました。

日本という国に生まれたから、日本人であるという考えは、間違えではないと思うが、日本人の両親から生まれ、アメリカで育ったら、どうなるだろうか?

 

育った、慣れ親しんだ文明、文化があり、人間が形成されているのだとしたら、国ではなく、どの文明、文化の中で育ったことで、アイデンティティが生まれるのであり、それが、あなた自身を作っているということになると言えないだろうか。

 

日本に生まれたから、ということは、日本の文明に触れていることで、日本人としてのアイデンティティが形成されているということになる。

そう考えると、国家単位で、物事を考えるのではなく、世界は、文明単位で動いているのであるという目で見ると、どうしてテロが起こるのか、どうして、争いが起こるのかということがもう少しハッキリと見えてくるのではないかと個人的には思う。

 

総理大臣だって、天皇だって、今まで積み上げてきた文化によって育っていることもあり、その文化を引き継いで、今の時代に合わせて、変化をさせている。

国家は、文化がベースとしているので、文化が国家を作っているというワケです。

そして、その文化は、歴史であり、ヒトの想いから出来上がっていると思うと、私たちが平和に生きていることは、当たり前ではなく、今までの人々が、平和を祈って、文化を築いてくれているお陰であると考えることもできる。

日本を感じる箇所は、多くあると思うが、それら全てに文化が関係しており、先祖の想いを感じているのと同じことが言えるのではないだろうか。

 

常々思う、日本人とは、一体どういった人間なのか。

自分自身であると思っているところも、日本の文化によって、形成されており、それは人の想いであり、その想いが人格を作り、自分の一部にもなっていると思うと、もう、人ごとではないのではないだろうか。

 

外国に行った際に、外国の色に染まったとしても、それでも染まらない部分があったとしたら、きっとそれが、自分自身であり、少なくとも、日本の文化によって、作られたものであると、個人的には思っている。

 

註:『ハーバード、オックスフォード…世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』福原 正大 大和書房 2013-10-23

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