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犯罪学は、犯罪学者ではない方の貢献で出来ている

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写真:パルテノン多摩の下

昔には、こういった、犯罪学や、刑事学はなく、心理学者や、建築家、建築工学者(いち早く都市にある建築の問題性を指摘)、お医者さんなどが、犯罪学に貢献してきたと言う事実があります。

 

「だから何?」と思う方の方が多いと思いますが、専門の学者出なくても、研究したい、興味があれば、もう、その時から、学者なのではないかと個人的には思っています。

 

子どもが、虫に興味があって、とにかく、その虫ばかりを追いかけ、その虫が放っている魅力に、ただただ真っ直ぐに向き合っている。自然な行動であり、もう研究者ではないかと個人的には思います。

そして、子ども同士で、その虫について、あーでもない、こーでもないと話をしているのは、研究者同士で、知識を深め合ったり、意地をぶつけ合ったりもします。

子どもに限らず、誰だって、研究者になれ、学びたいこと、知りたいことを自由に学習することができるのです。

 

ここからは、著書からのほとんどの引用となりますが、ご紹介します。

 

犯罪学の中には、環境犯罪学と言う分野があり、しかも、主流に至っていないのだそうです。

この理論の応用可能な領域は、何なのか?従来の研究対象であった、財産犯罪から脱却することができるのか?それから、犯罪者の心理分析をしない状態で、有効な犯罪予防が行いうるのかなどが、環境犯罪学の課題となっているのだそうです。

 

保守系の応報研論者からは、環境犯罪学は、刑罰による予防と言う発想を取らないから、厳罰策によって、予防すると言うことで、「生温かい」と攻撃されているそうです。

また、急進派犯罪学(社会構造自体を問題視する立場の)対症療法にすぎないと攻撃をされているそうです。

 

犯罪の移転の問題では、理論的に重大な欠点とされている。犯罪を行おうとしている者が、特定地点での犯罪を阻止したとしても、他の場所や、時間に犯行を行ってしまうことになってしまい、犯罪が移転してしまったに過ぎないと言う批判がある。

 

犯罪のない社会の構築とは、「快適な社会」づくりの一環なのであり、硬直化した、セクショナリズムで動く機構のあり方に馴染まない状態である。

欧米では、学界や、従来の犯罪統制機関は、もちろんではあるのだが、家庭や、近隣、学校、職場、産業界、政府などが、しっかりと役割分担をして、相互に連携を取りながら、犯罪予防に向けて努力を払っており、犯罪に直接関係をしている機関(警察、刑務所、裁判所など)が、それぞれが連携して、再犯予防、犯罪者処遇の実験プロジェクトを開始するのだと言います。

 

犯罪から生まれるものは、戦争のようなものと同じように、憎しみ、悲しみの感情の連鎖が続いてしまいます。

それを、学者だけが解決するのではなく、実施してこそ、犯罪学ではないかと思うのです。FBIなどでは、犯罪者の特徴を突き詰め、プロファイリングをしていますが、街全体、近隣機関全体で、犯罪を抑止すると言うことが、一番の近道ではないかと思うのです。

 

環境犯罪学は、コトが起こる前の予防学であり、コトが起きてしまう前に対処できると言う希望の学問ではないかと、個人的には思うのです。

 

 

註:『犯罪学への招待』守山 正,西村 春夫 日本評論社 1999-05

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