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犯罪は学習されて身につける

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写真:新宿

我が子が犯罪者となった時に、信じられない。そして、何か悪い友だちと付き合っていたんだわと思ったり、何かの悪い夢であるとしたいのだと、聞いたことがあります(『息子が殺人犯になった――コロンバイン高校銃乱射事件・加害生徒の母の告白 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-16)』著者のインタビューから)。

 

このように、家庭、仲間、地域社会の環境の中で、逸脱(いつだつ)的な文化と、接触することが、非行の原因と考える理論のことを、文化学習理論と呼ばれています。

 

この文化学習理論と言っても、さまざまなバリエーションが存在し、「犯罪行動は学習される」(サザーランド:1930)という、分化的接触理論があります。

その学習の主要な部分は、親密な私的集団内で、人との直接的な相互作用を通して生じていくとされている。

犯罪を犯すことは、法に反しているため、初めは戸惑いがあるかもしれないが、犯罪集団の中にいて、それが正当化され、その考え、規則を塗り替えた場合に、犯罪者になるというワケである(オウム真理教であったり、ジャングなど)。

 

これまでは、直接的なコミュニケーションのみが、この犯罪を学習していく媒体とされていたが、最近の傾向としても、SNSなど、マス・メディアを通じても、犯罪を学習することが、認められるようになっている。

 

 

他には、非行副次文化論(コーエン:1955)、分化的機会構造論(クロワード、オーリン:1960)がある。

この2つは、いずれも、下流階層の少年が中流階層の価値観が支配する学校、社会で適応できなかった場合であったり、成功の機会を得ることがなく、挫折をしてしまった時に、その反動として形成されていき、フラストレーションのはけ口として、独特の価値観を持っている非行ギャングを形成していくというものである。

 

こう言った非行ギャングがいる地域では、非行集団を媒介として、地域の少年が非行を是認(ぜにん)している価値観を学習することになってしまい、非行の発生率が高くなるなってしまう環境となるのである。

 

 

これらを踏まえた、非行対策方法も、『少年非行の行動科学―学際的アプローチと実践への応用』では、紹介されている。

 

1.地域環境の改善(有害環境浄化活動など)

2.青少年が有害環境と接触するのを防止

3.非行ギャングの解体

4.メディアによる有害情報の規制

 

こちらを行うことで、非行を防止することができるとされている。

これを全て除去できるかは、また別の問題である。

 

一方的に、規制をするのではなく、どういったことが、自身にとって有害になってしまうのかを考えることが、手っ取り早いのではないかと、個人的には思っている。

子どもだからと、子ども扱いしている親御さんや、教育者の環境は、一番危ないのではないかと思っている。

「子ども」について、まずは、大人が学習するべきではないかと、強く思っている。

 

註:『少年非行の行動科学―学際的アプローチと実践への応用』小林 寿一 北大路書房 2008-05

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